shoryu20の忍たま日記

『忍たま乱太郎』について色々と書いていくブログです。藤崎竜さんの『封神演義』のレビューもあります。

「最初の封神」 『封神演義』第2回

「最初の封神」

封神演義』第2回

 

いよいよ太公望の封神計画が始まる。

太公望は「組織は頭を失えば脆くも崩れる」と言う考えからまず最初に妲己を倒す事にし、その妲己を誘き出す為に妲己配下の強い奴に狙いを定めていく。太公望のこの考えはある意味正しく、今回は陳桐が率いていた軍を見事退散させている。

 

陳桐の軍が人狩りを行おうとしている事を知った太公望は村人に酒を飲ませて無抵抗なところを捕らえさせる事で結果的に村人全員を無傷で助ける事に成功する。しかし、太公望の考えに気付いたのは村人の中では薬屋の主人のみ。多くの村人は「アホな道士のせいで大変な目に遭ったがラッキーで助かった」と考えている。今回に限らず、太公望は計画達成の為には自身を犠牲にする事を厭わず、後の楊戩のテストでも自分が傷付いたり憎まれたりする事を躊躇わない事が描かれている。

これはそのまま女媧との最終決戦にもあり、女媧の「一緒に消えてくれ」と言うわがままに「ま・いっか」で応えている。ここで太公望が拒否すれば女媧が抵抗する可能性があるが、太公望が一緒に消えてくれれば女媧はこのままおとなしく消える。そう考えた時に「ま・いっか」でそれを選択出来てしまうのが太公望なのだ。そんな太公望に対して「でも、本当にそれでいいの?」と救いの手を差し伸べるのが妲己なのだが、これはまたずっと後のお話。

 

第2回で倒された事と太公望がやたらと弱いと言っていた事からイマイチ強いイメージの無い陳桐だが、わずかなやりとりから太公望が村人を無傷で助ける為に前夜から動いていた事を見破る等、中々に鋭い。因みに次に登場する王貴人は一度倒されても太公望を侮ってとどめを刺されてしまっている。

 

妖怪仙人について詳しい説明が行われる中で元始天尊が「妖怪仙人への差別はいけない」と考えている事が語られている。この時は横にいる白鶴童子の事を言っているように見えるのだが、後の展開を考えると、楊戩の事も含んでの話だった事が分かる。

 

太公望の「強い奴をやっつけて妲己を誘き出す作戦」に対して申公豹は「強すぎる敵・王貴人」を出してくる。この頃の申公豹は太公望の力を見定めている最中なので、自分や陳桐との戦いを見て、王貴人クラスでなければ太公望の本気を見る事は出来ないと判断したと思われる。実際、後に楊戩が語るに張公明戦以前に太公望が本気を出した戦いは申公豹、妲己、聞仲の3回のみとなっている。(つまり次回の王貴人戦すら太公望は本気ではなかったと言う事になる)