shoryu20の忍たま日記

『忍たま乱太郎』について色々と書いていくブログです。藤崎竜さんの『封神演義』と柴田亜美さんの『南国少年パプワくん』のレビューもあります。

「聞仲VS.妲己の構図」 『封神演義』第26回

「聞仲VS.妲己の構図」

封神演義』第26回

 

太公望の解析によると、封神台は定員365人を超えない限りは人・仙道に関わらず能力の高い者を閉じ込めるとの事。

どうして敵だけを閉じ込めるように作れなかったのかと言う疑問は後にも出てくるが、やはりそれは難しい話であろう。第一の理由は敵味方の判別が難しい事。蟬玉のような時期によって敵であったり味方であったりする人物がいるし、申公豹は敵とも味方とも言えない微妙な立ち位置だし、殷周易姓革命終盤で単独行動を取った天化の扱いはどうなるんだと難しいシチュエーションがドンドン出てくる。

 

ところで封神台に閉じ込められるのは「能力の高い者」と言う説明でちょっとした疑問点が出てくる。それは姫昌が封神されていない事だ。姫昌が能力が低いとは思えない。姫昌は衰弱死なので誰かに殺害されるなどしなければ封神台は反応しないのかとも思ったが、そうなると今度は序盤に登場した梅伯や四大諸侯の問題が出てくる。誘惑の術にかからず自分の命と引き替えに紂王を諫めた梅伯や四大諸侯も能力が低いとは思えない。

さて、封神台の本当の目的は女媧との戦いに備えて戦力を保存しておくと言う事が最終決戦で明らかになる。太公望は太極図を使って宝貝を通して皆の力を集めていたが、宝貝を使う際の力は仙人骨から出ていると説明されている。と言う事は女媧との戦いで必要な戦力と言うのは「仙人の力を持つ者」となるのではないだろうか。両太子はスカウトされたり天然道士になるほどではなかったが仙人としての素質があったとの事だったので、姜妃や姫伯邑考等も仙人としての素質が多少はあって、逆に姫昌等は仙人としての素質が無かったので封神されなかったと考えられる。

 

ここでもう一つ気になるのが「この作品で封神された人数は本当に365人以下だったのか?」と言う事。仙界大戦の時の犠牲者数を考えたら365人は超えていると思うんだけど…。

 

7年に亘って霊穴で力を付けていた太公望が遂に西岐に向けて旅立つ。これは姫昌が解放されて西岐に帰還したから。物語序盤で退場した姫伯邑考だが、彼の死が物語を動かす事となった。

 

聞仲が朝歌に帰還して妲己の行ってきた悪行を次々に解消していく。これで全てが上手くいくかと思われたが妲己が予め打っていた手によって聞仲は今度は東国に行く事に…。

後に太公望は「殷も聞仲も老いた」と発言しているが、それは聞仲が長年に亘って殷を守ってきた為、殷が「聞仲がいないと自力で問題を解決出来ない」システムになってしまった事にある。今回の話の「聞仲一人で問題を次々に解決していく」は「聞仲がいなければ殷は問題を解決出来ない」と言う事でもある。本来なら人間には寿命があるのでどんなに優秀な人間でもいつかは引退して死んでいき、それを若い世代が引き継いでいくのだが、聞仲は不老不死の仙人である為、いつまで経っても若い世代が育たず世代交代が出来なかった。太公望はその問題に気付いたのか、周では早い段階から仙道が関わらなくなる国作りを行う事となった。

 

この時の東伯侯の説得だが聞仲ではなくて黄飛虎が行くと言う選択は無かったのか考えてみた。聞仲曰く「武成王は武人ゆえ説得には不向き」との事。確か黄飛虎はこの後の話で北伯侯の弟である崇黒虎の説得に当たっている。

崇黒虎に対する第一声が「説得が無理なら力でねじふせる!」、

太公望が霊獣を引き離して崇黒虎を無防備にするもすぐさま武器を与えてしまう、

戦いには勝ったが、崇黒虎は明らかに黄飛虎に対して不満を抱いている。

…ダメだ、説得に向いていなさすぎる。