翔龍shoryuの忍たま日記

『忍たま乱太郎』について色々と書いていくブログです。『ドラゴンボール』や藤崎竜さんの『封神演義』のレビューも書いています。

「それぞれの現在・過去・未来シリーズ⑤ -象レース-」 『封神演義』第50回

「それぞれの現在・過去・未来シリーズ⑤ -象レース-」
封神演義』第50回

 

今回の前後編で姫発が本格登場する。
実は「太公望の弟子」の回で初登場しているのだが、その時と今とでは随分と雰囲気が違っている。どうして雰囲気が変わったのか劇中で説明が無いが、こういう時は「姫発本人」ではなくて「姫発の周りの変化」を見れば「姫発が変わった理由」も見えてくる。
太公望の弟子」の回から今回までで姫発の周囲に起きた変化と言えば、太公望や黄飛虎が招かれて朝歌との緊張が増した、朝歌の侵攻に備えて軍の再編が行われた、実際に仙道によって西岐の民に犠牲が出た、と朝歌との戦が迫ってきている事が挙げられる。姫発はそんな戦争前夜の雰囲気を嫌って王宮から離れて酒と女とギャンブルに溺れたのかもしれない。(よく考えたら西岐の軍師である太公望が西岐の跡取りである姫発とちゃんと顔を合わせた事が無いと言うのも異常事態だよな……)

 

前回の話で姫発を振った黒髪の女性は「あんたなんかあたしの好みの対極に位置する男なのよっ!!!」と叫んでいたが、今回の話で彼女によく似た女性が武吉に向かって「きゃーかわいいっ!!」と言っている。もし同一人物だったら彼女は年下の男の子が好きだったと言う事なのかな?

 

今回の楊戩は象レースのレースクイーンを務める為だけに下山してきたのか?
しかも太公望にも知らせていないと言う事は「下山してレースクイーンをしよう!」と自分で決めたと言う事なんだよね……。

 

「ラスベガス」や「日本円」はギャグだが、この話には他にも「シルクロード」「遙か西の国」「アフリカ」と中国以外の地域についての言及がある。本作の舞台は中国であるが設定を見ると中国以外の地域も存在している事が分かる。ひょっとしたら、メソポタミアやエジプトやインダスやメソアメリカやアンデスの文明も始まりの人や女媧が関わっていたのかもしれない。
元始天尊による封神フィールドは中国地域を覆っていて、それ以外の地域にまでは及んでいない。もし女媧による歴史操作が中国以外の地域にも及んでいた場合、仙道達では対処出来ない可能性がある。そこで殷周易姓革命と言う歴史の変わり目を作って女媧の注意を引きつけて「確実にこの時期には女媧は中国にいる」と言う状況を作るのが封神計画だったと考えられる。

 

それぞれの現在・過去・未来シリーズ⑥ -継がれし血脈たちとの絆-」に続く。

 

 

封神演義 6 (ジャンプコミックスDIGITAL)

封神演義 6 (ジャンプコミックスDIGITAL)