翔龍shoryuの忍たま日記

『忍たま乱太郎』について色々と書いていくブログです。『ドラゴンボール』や藤崎竜さんの『封神演義』のレビューも書いています。

「趙公明攻略Ⅱ -BRAIN CONTROL-」 『封神演義』第86回

趙公明攻略Ⅱ -BRAIN CONTROL-」
封神演義』第86回

 

幻とは言え、両手足をもぐとは少年誌連載なのに思い切った表現をしたなと思う。
封神演義』はエグい表現がいくつかあるのだけれど、趙公明攻略編から仙界大戦辺りまでは特に表現がキツくなっていたイメージがある。

 

楊戩は基本的に強者であり、作品全体を見ても苦戦を強いられたのは聞仲、妲己趙公明、十天君、紂王、女媧とボス級ばかりとなっている。それ以外だと四聖や魔家四将辺りにすら優位に戦えるだけの実力を持っている。その楊戩を「仙道になってわずか1か月の楊任があと一歩まで追い詰めた」と言うのが凄い。(正確には神の見えざる目を用意した趙公明が凄いと言う話だが)

 

今回の神の見えざる手の恐ろしいところは「楊戩が隠していた事を明かされる恐れがあった」であろう。今回は「楊戩が認める5人」に通天教主が入ってはいなかったが、場合によっては楊戩の正体が全てバレる恐れがあった。
前回の話のレビューで書いたように楊戩は自分の人間関係を周りに殆ど見せていない。趙公明も1Fの人質と対戦相手に楊戩と関係や因縁のある人物を選べなかったほどだ。なので、趙公明は神の見えざる手を使って楊戩の記憶を引っ張り出して人間関係を明らかにしようとしたと思われる。1Fのデザインは趙公明によって無数の目が描かれているが、あれは「楊戩の心の内を見ようとしている」と言う意味があったのかもしれない。

 

妲己は楊任のトレビアーンな絵を理解出来なくて楊任の目をえぐったと言う話になっているが、ここでちょっと深読みをしてみたい。
自分は前衛芸術には疎いのだが、楊任が描いた妲己の絵を見ると、妲己の顔が二つに分かれているのが気になる。もしこれを「太陽に照らされた昼間」と「月に照らされた夜」と考えると、妲己の顔=地球となる。妲己の周りにはいくつかの星が描かれているが、これが宇宙を表していると考えると、この絵は「妲己が地球と一体化している絵」と解釈する事が出来るのではないだろうか? つまり、楊任は女媧にすら秘密にしている妲己の計画を描いてしまった。だから妲己に目をえぐられて殺されそうになったと言う推理が成り立つ。
まぁ、考えすぎと言われたらそれまでだけど。

 

趙公明攻略Ⅲ -金鰲の宝貝人間-」に続く。

 

 

封神演義 10 (ジャンプコミックスDIGITAL)

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