shoryu20の忍たま日記

『忍たま乱太郎』について色々と書いていくブログです。藤崎竜さんの『封神演義』と柴田亜美さんの『南国少年パプワくん』のレビューもあります。

「黄家の血③ -天化封神-」 『封神演義』第172回

「黄家の血③ -天化封神-」

封神演義』第172回

 

遂に天化と紂王の決戦が始まる。

この天化と紂王の戦いは攻防の流れや構図が黄飛虎と紂王の戦いの時と殆ど同じになっているので、天化と黄飛虎の動きのどこが同じでどこが違っているのか比べてみるのも面白い。

 

紂王は「天化の型は武成王とは対照的」と分析する。子供時代の天化は父である黄飛虎に稽古を付けてもらっていたので、本来なら天化の型は黄飛虎と同じなはず。それが違う型になっていると言う事は、おそらく清虚道徳真君に教えられた型を使っていると言う事なのだろう。天化は父と同じ道を歩んでも父は越えられないと考えて仙人界行きを決めたが、その希望通り、清虚道徳真君は父・黄飛虎とは違うものを天化に与えていた事が分かる。

 

殷が本格的に立ち行かなくなったのは賈氏が死んで黄飛虎が造反してから。それまでは妲己を倒せばまだ立ち直らせる事が出来る状態だった。あれから数年後、賈氏と黄飛虎の子供である天化によって殷は完全な終わりを迎える事となる。

 

紂王との戦いを終えた天化は憑き物が落ちたような清々しい表情をしていた。

人は誰しも何かしら問題を抱えている。

生きている限り心にモヤモヤしたものを抱えている。

天化もそうだった。

しかし、天化はそこから自分なりに考えた。

この心の中のモヤモヤをどうすれば良いのか。

そして自分なりに考えて出した答えを貫き通す為に動いた。

天化の行動は太公望を始めとした周りの人々、ひいては人間界そのものや死んだ自分の父にさえ迷惑をかける恐れがあった。

しかし、全てを終えた天化は納得のいった表情を見せた。

その直後、予期せぬ死を迎えたがやる事は全てやったと言う満足感がどこかにあったような表情だった。

それは天化が自分の心と向き合い、決着を付けたからであろう。

上にも書いたが、天化の一連の行動は正しいとは言えない。

でも、これだけは言えると思う。

天化はちゃんと生きようとした。自分が抱える問題と向き合い、自分なりに答えを見付け、それを成し遂げた。

天化はちゃんと生きたのだ…。