shoryu20の忍たま日記

『忍たま乱太郎』について色々と書いていくブログです。藤崎竜さんの『封神演義』と柴田亜美さんの『南国少年パプワくん』のレビューもあります。

「サービス -秘石眼を持つ男-」 『南国少年パプワくん』特別編

「サービス -秘石眼を持つ男-」

南国少年パプワくん』特別編

 

『パプワくん』の特別編。

この時期の本編はパプワ島を中心とした話になっているが、本作はガンマ団と青の一族を中心とした話になっている。

 

ガンマ団の訓練風景が描かれているが、とても殺し屋軍団とは思えない爽やかスポーツ青年な描写となっている。この時のシンタローはまだ17歳だったので、おそらく全員がまだ殺しをした事が無かったのだろう。

この頃はシンタローもミヤギ達に気さくに声をかけ、ミヤギとトットリも「すげぇべな、シンタローさん」「さすがやわね」と素直にシンタローの事を賞賛すると良好な関係であった事が分かる。こんな彼らが数年後には殺す殺されると言う荒んだ関係になってしまうとはにわかに信じがたい。

因みにアラシヤマはこの頃から現在とあまり変わらないキャラクターであった。髪型ジャニーズ系なのにねぇ…。

 

マジックの弟であるサービスが初登場。

シンタローはサービスに懐いているが、マジックともにこやかに会話をしていて家族関係は良好の模様。シンタローはガンマ団の総帥でありながら妙に所帯じみた父を馬鹿にして知的で完璧な叔父に懐いていると言う感じだが、その一方で自分と父が比較される事に不満を漏らし、父が自分の見えないところで秘石眼で多くの人を殺している事も知っている等、「星降る夜に会いましょう」で触れられているファザーコンプレックスがこの時点で既にある事も語られている。

今回は叔父のサービスと言う存在を通してシンタローは父のマジックと言う「乗り越えるべき相手」を見据えるわけだが、後に弟のコタローが生まれ、父が弟を幽閉してしまった事で、シンタローにとってマジックは「許す事の出来ない存在」となってしまう。

 

この頃のサービスは何度かマジックやシンタローに会いに来ていたらしい。

シンタローがサービスに懐いている事を知っているマジックは秘石眼を持たないシンタローのトレーニングをサービスに頼む。また、劇中では明言されていないが、おそらくは秘石眼や秘石と言った青の一族の秘密についての説明もサービスに頼んだと思われる。

しかしこれはサービスも感じていたが「父としての責任」を放棄していると言える。一族の長として、父として、息子に対する責任を果たさずに「私は自分の野望とシンタローのためだったらなァんでもするよ!」と身勝手な事を言うマジックはなるほどコタローの父親だなと思う。

 

後に明らかになるが、シンタローは本当はマジックの子供ではなくてルーザーの子供であった。この回でサービスはシンタローの事を「マジックの息子」と言っているが、それは本当は「ルーザーの息子」と言い換える事が出来る。

サービスはルーザーを慕う一方でマジック達を憎む気持ちがあったので、ルーザーの息子で、しかも青の一族の呪いと言うべき秘石眼を持っていないシンタローと言う存在は「一族の運命を変える事が出来るかもしれない存在」と本心から思っただろう。

そしてシンタローが本当はマジックの子供ではなくてルーザーの子供となった事で、ここでサービスがシンタローに期待している事は単なる「ファザーコンプレックスから始まる父親超え」ではなく、ルーザーの息子シンタローを使ったサービスのマジックへの復讐と言う仄暗い面を持つ事となった。

 

「今まで青の一族は片目だけ秘石眼だったがマジックだけが両目とも秘石眼」「サービスですら秘石眼の力をコントロール出来なかった」からマジックの子供で両目とも秘石眼であるコタローの危険性が一気に増した話でもあった。

 

久しぶりにこの話を見て思ったが、この頃のサービスはまだ男として描かれていたなぁ。

 

「だから俺は秘石眼を捨てた!」

 

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