shoryu20の忍たま日記

『忍たま乱太郎』について色々と書いていくブログです。藤崎竜さんの『封神演義』と柴田亜美さんの『南国少年パプワくん』のレビューもあります。

「もう一人のシンタロー」 『南国少年パプワくん』第36話

「もう一人のシンタロー」

南国少年パプワくん』第36話

 

前回までのあのシリアスハードな展開から「パプワぁ。俺、死んじまったぜ」で頭に天使の輪っかを付けたシンタローが出てくると言うギャップが凄い。

白シンタローに肉体を追い出されたシンタローの霊魂をカムイが助けるのだが、「日本にいるコタローに会いに行けると思ったら霊魂の状態で連れて行かれた!?」と言うギャグ展開がここでメインストーリーに絡むのが驚き。最初からこの展開を想定していたのなら伏線の張り方が上手いし、実は想定していなかったのだが昔のギャグ展開が上手く活用出来たと言うのならそれはそれで話の繋げ方が上手いと言える。

 

もう一人のシンタローである白(ホワイト)シンタローが登場。

マジックと似た外見で秘石眼も有している他、「長男の俺がガンマ団総帥の後継者になってやるぜ!」「秘石を継ぐのは俺だ!」「覇王は一人でいい!」とマジックが望んだ発言している。ここで面白いのが白シンタローが外見、能力、発言においてまさに「マジックの息子」であるのを見せたのに対して当のマジックは白シンタローの事を認められず、本来なら青の一族にいないはずの黒髪で、秘石眼も持たず、父に対してコンプレックスのあるシンタローを「自分の息子」としているところであろう。

 

白シンタローは両目が秘石眼のように描かれているが後の話では右目のみが秘石眼となっている。おそらくだが青の一族は最初は全員が両目とも秘石眼になる可能性を持っているが、青の一族としての力をどこまで引き出せるかによって、両目とも秘石眼のまま覚醒するか、片目のみの覚醒となるか、グンマのようになかなか覚醒しないとなるのではないだろうか。白シンタローは生き返ったばかりの頃は両目とも秘石眼の可能性を秘めていたのだが最終的には片目のみの覚醒となり、逆にグンマは覚醒こそは遅かったがいざ覚醒すると両目とも秘石眼の力を持つほどの覚醒を見せたと考えられる。こう考えると、わずか6歳で両目とも秘石眼として覚醒させたコタローの特異さが分かる。

 

コタローが白シンタローを自分の兄だと認めたのは実は秘石の番人の影だったシンタローと違って白シンタローは正真正銘の青の一族だったからなのかな。

 

前回の話でシンタローがコタローを閉じ込めていた部屋の扉を破壊し、そうして外に出る事が出来たコタローが今度は白シンタローを閉じ込めていたニセ者(シンタロー)を吹っ飛ばして白シンタローを外に出したと言う関係が面白い。

また、後の話で白シンタローが実はルーザーの息子だと判明した事を含めて考えると、マジックの息子コタローがルーザーの息子白シンタローを生き返らせたと言う構図になり、この一族の複雑な運命が見えてくる。

 

ふと思ったのだが、サービスはかつて自分の秘石眼の力でジャンを殺し、今度は甥のコタローが秘石眼の力を上乗せさせた眼魔砲でジャンそっくりのシンタローを殺す場面を見てしまった事になるのか…。

 

前回のラスト4ページの展開が衝撃だったが、それよりも衝撃だったのは今回の「まッ、もっともコタローの攻撃ぐらいパパ簡単にかわしてたけどね!」だろうなw

マジックの戦闘力を考えたらそうかもしれないけれど、アンタ、そりゃ無いよw そういうところだぞ、シンタローの怒りを買っているところわw

 

大事を聞きつけてドクター高松とグンマが再登場。タイミングを考えると他の基地から日本支部に駆けつける時間は無いと思うので最初から日本支部にいたのかな? サービスと高松がガンマ団士官学校の級友だった事が語られているので、サービスからシンタローを日本支部に連れて行く事を予め聞いて来ていたのかもしれない。

 

再登場したグンマは前回のようなひねくれたイジケキャラが弱まってニコニコ笑っている癒やし系へとシフトし始めた。後の話を見るとこちらの方が素のようだ。他の刺客もだが、初登場時のグンマを見ると、ここ数年のガンマ団やシンタロー周りがいかに荒んでいたのかが分かる。

 

グンマが作ったスーパーサイボーグシンちゃん2ドア・ミッドシップ・エンジン・ターボ付を破壊されてからのグンマと高松とマジックとシンタローのやりとりが面白い。こういう感じで昔からワイワイやっていたのかなと感じる。

 

「なんてこと言うんだ! 馬鹿に対して馬鹿とは失礼だろォッツ!!!」。

先の「コタローの攻撃ぐらいかわせていた」発言もだが、マジックって無意識に他人の心をえぐっちゃうところがあるよな。

 

「ぬぅう!! ここまでコケにされては仕方ありません!!。私がバイオ開発したすばらしい体を提供しましょうッツ! 韓国三千年の朝鮮人参と練馬大根使用! ちょっと妖しく根分かれしたバイオ根っ子人間股んGOくんッツ!」

「ひ…卑怯ですよ。親子兄弟そろって眼魔砲撃つなんて」

「43にもなって恥ずかしいと思うわんか」

「あんたも43歳でしょ」

このページのドクター高松は全てが素晴らしすぎるw

何と言うか、高松の言い回しって自分のツボにはまるものが多いんだよな。

 

マジックが「私が作った等身大着せ替えシンちゃんヌイグルミを使え」と言って壮大に滑ったが、シンタローも以前にコタローが抱き締めているぬいぐるみの中に入った事があるんだよな。こういうのを見ると、髪の色が違っても秘石眼でなくてもシンタローはマジックの息子なんだと言う事が分かる…。

 

「シンタロー…。シンタローなのかッ!?」

「あぁ、アンタの本当の息子さ!」